安全の取組み

業界の動き

近年、大地震や大型台風、平均気温の上昇など、屋外広告物にとって過酷な気象状況が続いています。

屋外広告物は街並みの景観を構成する重要な要素であり、賑わいの創出や経済活動、日常の市民生活に欠かすことのできないものですが、屋外に設置され雨風に晒され続けるため、経年劣化は避けられません。
2015年2月には札幌で屋外広告物の落下事故が発生し、屋外広告物の安全性の確保が急務となりました。

これを受け、日広連・(公社)日本サイン協会・(一社)サインの森は同年10月に連絡会議を組織し、点検等に係る業界の自主基準の策定に向けた検討を始めました。

そして2016年4月、「屋外広告物点検基準(案)」「安全点検報告書様式(案)」「屋外広告物の点検・保守に関する標準契約書(案)」を策定し、以下のとおりホームページで公開しております。

屋外広告物点検基準(案) 

主な点検箇所や点検方法、点検記録の作成や保存などについて、標準的な基準となるもの。
屋外広告物点検基準案(PDF)

安全点検報告書様式(案)

点検の結果を記録/保管することで、屋外広告物の所有者と点検者との情報共有を図り、改修などの判断材料とするもの。
壁面看板用(PDF)
屋上看板用(PDF)
建植看板用(PDF)
突出看板用(PDF)

屋外広告物の点検・保守に関する標準契約書(案)

屋外広告物の所有者と点検者の責任を明確にし、契約に基づく業務として点検を確実に実施するためのもの。
標準契約書案(PDF)

行政の動き

国土交通省は2016年4月、地方公共団体が屋外広告物条例を制定・改正する際の参考資料「屋外広告物条例ガイドライン」を改正しました。

この改正では、屋外広告物の所有者または占有者が、①屋外広告物を良好な状態に保持する責務があること、②屋外広告士など専門知識を有する者に屋外広告物の本体・接合部・支持部などの劣化及び損傷を点検させること、③許可の更新等を行う場合に、点検結果を都道府県知事に提出することが追加されました。

これを受け、点検に係る条例改正の動きは全国に広がっています。

また、国土交通省は2017年7月に「屋外広告物の安全点検に関する指針(案)」を制定。許可更新の際の安全点検報告書における点検箇所や点検項目などをまとめています。

屋外広告物点検技能講習

「屋外広告物条例ガイドライン」では、屋外広告物の点検作業は一定の資格者が行うこととしており、①屋外広告士、②その他これと同等以上の知識を有する者として規則で定めるもの、を挙げています。

②については「屋外広告業の事業者団体が公益目的事業として実施する広告物の点検に関する技能講習の修了者等」されており、日広連と(公社)日本サイン協会が共催している屋外広告物点検技能講習の修了者が該当します。

屋外広告物点検技能講習は、屋外広告物の設置工事の実務担当者を対象に、広告物の種類ごとの点検方法や評価基準などの講義を実施するものです。

修了者数は2020年12月時点で約6000人となっており、同講習の修了者を点検に必要な資格者として挙げている自治体が増えていることから、今後ますますの同講習修了者の活用が期待されます。